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  • Team KAGAYAMA SUZUKI Asia、アジア参戦3戦目にして初の表彰台獲得

    Haga ARRC Rd3 2015

    全6戦で争そわれるFIMアジアロードレース選手権 (ARRC) 2015シーズンは、早くも第3戦。その第3戦は、シリーズ唯一の日本戦で、鈴鹿サーキットを舞台に、7月3日~5日に開催される。

    加賀山就臣がゼネラルマネージャーを務め、スーパースポーツ600㏄クラスにSUZUKI GSX-R600の2台を走らせるTeam KAGAYAMA SUZUKI Asia(ライダーは、芳賀紀行こと#41ナイトロ・ノリ選手と、#25 ラフィード・トパン・スシプト選手である)。芳賀選手は、マシンのシェイクダウン以来の鈴鹿。そしてトパン選手は日本でのレース経験はあるものの鈴鹿のコースは初めてとなる。

    2015 Haga ARRC Rd3朝方まで雨が残っていたものの、終日の走行セッションをほぼドライで終えることができた7月3日。第3戦の走りだしのこの日、午前と午後の2回の練習走行セッションが行われた。これまでの2戦でトップグループとの差が明確にあることがわかっているため、チームはこの差を解消すべく、セットアップに余念がない。

    最初に行われたセッションでは、芳賀選手は2分17秒875のタイムを出したのに対し、トパン選手はセッション中何度かコースアウト。タイムも2分21秒671と大きく出遅れる結果となった。2回目のセッションでは、芳賀選手が2分16秒175とタイムを伸ばし、トパン選手も2分16秒642までタイムを削ることができた。しかし、走行最後のアタックでトパン選手はシケインの進入でハイサイド転倒を喫し、負傷してしまう。

    続く2日目は、今回のレース3回目となる練習走行セッション、そして予選、さらにはレース1(全13周)が予定されている。この日は朝方曇りだったものの、昼前から雨が落ち出して、路面は完全にウエットとなった。

    まだ、コースがドライであった練習走行セッションでは、芳賀選手が2分15秒301(10番手)と、さらにタイムを縮めることができた。一方前日にケガをした左手をかばいながらの走行となったトパン選手は2分17秒877のタイムで走行を終えた。

    午後になって予選セッションが始まったが、昼前から降り出した雨のため、このレース初のウエット路面になった。芳賀選手は2分27秒618で4番グリッドを獲得。雨を得意とするトパン選手は、前日のケガも感じさせないプッシュを続けていたもののまたしても転倒。結果2分30秒099のタイムが予選タイムとなって14番グリッドを獲得した。

    そして迎えた日本戦レース1は、ヘビーウエットで多数の転倒者が続出したハードなレースであった。レッドランプが消灯し、2列目4番グリッドの芳賀選手が見事スタートを決めて、ホールショットを見せる。残念ながらその後は2台にパスされるものの、3番手のポジションをキープ。前を行く2台にジリジリと引き離され、逆に4番手のライダーに追い上げられるという厳しい展開である。しかし、8周目にトップを走行していたライダーも転倒し、芳賀選手は2番手に浮上。残念ながら最後に後続の1台にパスされたものの、3位でチェッカーを受け、チーム・カガヤマ・アジアは、参戦3戦目にして、初の表彰台を手にした。スズキにとってもアジア選手権初の表彰台となる。

    順位は16位とポイント圏内にわずかに及ばず、ではあったものの、トパン選手も無事にレースを走りきった。

    芳賀紀行 | #41
    「シェイクダウンの時以来の鈴鹿ですが、バイクの状態がすごく良くなって気持ちよく走れました。いつもいじくりすぎて良くない方向へ行くパターンが多いので、セットアップの変更も無理に行うことなく着実に進めてきました。

    今回はアジア選手権初の雨のレースとなりましたが、スタートをうまく決めて、しっかり前に出られたので、表彰台もうまく上がることができました。明日のレース2も、今日と同じようにうまくいくように頑張りたいと思います。」

    ラフィード・トパン・スシプト | #25
    「鈴鹿はモーターサイクル・シケイン、日立オートモーティブシステムズシケインの2つのシケインがとても難しいです。バイクのフィーリングはすごく良くて、セッティングももう少し詰めると良くなるというところまで来ています。初めての走行としては非常にハッピーな結果だと思っています。

    残念ながら転倒をして左手を痛めてしまいました。決勝レースは、手が痛くて100%じゃない状況でプッシュはできなかった。雨になっていて、マシンのセットがちょっと合ってなかったこともあって、レースは良くなかったです。明日はセットを変更してもっといい戦いができるように頑張ります。」

    加賀山就臣 | ゼネラルマネージャー
    「さすが芳賀選手、難しいコンディションの中、スタートでホールショット、そして表彰台、と職人のような走りを見せてくれました。まずは、芳賀選手にありがとうと言いたいですね。まだまだドライで勝てるポテンシャルのバイクを彼に渡すことができていませんが、こういったコンディションの悪いレースでしっかり結果を残してくれて感謝感謝です。
    今度は芳賀選手に良いバイクを仕上げて、この表彰台のプレゼントにお返しできるよう頑張りたいと思います。
    トパン選手も転んで怪我をしてしまって、その痛みに耐えて完走しデータも取ることができ、次につながってくれると思います。
    明日もレース2があります。地元ですし、、関係者も応援者も多く見に来てくれています。そんな皆さんの期待に応えられるようチームみんなでバックアップしていきたいと思います。皆さん応援よろしくお願いします。」