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  • ズズキ・アジアン・チャレンジ、第3戦レース2でついに日本人が優勝

    2015 SAC RD3 RACE 2

    加賀山就臣がプロデュース・監修するスズキのライダー育成プログラム「スズキ・アジアン・チャレンジ」の第3戦鈴鹿が開催されていますが、7月5日(日)は、そのレース2が行われました。

    この鈴鹿戦は、シリーズ唯一の日本戦です。そして、全5戦で行われるシリーズなので、シーズンの折り返しの一戦でもあります。各戦で2レースを行うこのプログラムですが、前日の土曜日に行われたレース1では、ヘビーウエットで転倒も相次ぎました。そんな中でこれまでの4レースで3度表彰台に上がっている#43 Andreas GUNAWAN(アンドレアス・グナワン)選手が優勝しました。

    このレース2もレース1と同じグリッドからのスタートとなります。ポールポジションは、#98 Patis CHOOPRATHET(パティス・チョープラテット)選手、2番手に#83村瀬健琉(むらせたける)選手、そしてアンドレアス選手というオーダーです。

    7月5日の天候は、朝まで雨が残っていましたが、早々に雨も上がり、路面も徐々に乾いてきていました。レース2の決勝がスタートする午後1時過ぎには、路面はところどころ濡れている部分が残っている程度でした。5周で争そわれるレースは、ポールポジションのパティス選手がホールショットを獲りましたが、その後村瀬選手がこれを追い抜き、このシリーズ初めて日本人がレースを引っ張る形になりました。村瀬選手は後方を振り返ることなく、リードを広げていきチェッカーを受けることになりました。一方2番手争いはパティス選手とアンドレアス選手のバトルとなって、逆に前を行く村瀬選手に取り残されていく状態になってしまいました。結局、最後はコンマ1秒差でパティス選手がこれに競り勝ち2位に入りました。

    これまでの3戦6レースで、合計4人の勝者が生まれました。村瀬選手は、このシリーズで初めて勝った日本人ライダーとなりました。

    全5戦で行われますこのスズキ・アジアン・チャレンジは、残り2戦となります。第4戦タイは8月27日-30日タイのブリーラムのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されることとなります。

    Takeru MURASE | #83 「鈴鹿サーキットのシケインのような、高速域からのタイトコーナーというコースが好きなので、自分にとってはピッタリのサーキットでした。さらに日本での開催だったので、リラックスして参戦することができました。 レース2では、スタートがうまくいって、パティス選手についていったんですが、パティス選手はレース1で転倒していて、そのせいか走りにいつものキレが無く、抜くしかないなって思ってパスをしました。抜いた後はひたすら前を見て攻めるだけ、でした。 もっと早く勝つつもりだったんですが、SUZUKI FU150というバイクに慣れてなかったこともありますし、なにより雰囲気も異なっていて、レースに集中できていなかったと思います。今回鈴鹿で勝てましたし、この流れに乗って次回のタイもトップ争いできるように頑張ります。」

    加賀山就臣 | ゼネラルマネージャー 「大きな事故もなくレースを終えることができました。まずそのことについて感謝したいですね。そして、このスズキ・アジアン・チャレンジ日本ラウンドで、日本の村瀬選手が地元で優勝してくれました。まだウエットパッチが残る難しい路面コンディションでしたが勇気を出して果敢に攻め、ブッチギリで勝った彼におめでとうと言いたいですね。  他のライダーもそうですが、このシリーズに参加しているすべてのライダーがシーズン初めのマレーシアと比べるとスキルが大幅に上達していることが実感できるレースでもありました。この調子でタイでもさらにいいレースをし、トータル的に成長していってくれることを望みます。  また今回は、日本での開催ということで、このアジアでのシリーズ戦を多くの方に見てもらえるいい機会になったと思います。このアジアのモータースポーツの状況をしっかり伝えられたのではないかと思っています。また我々もよりアジアでプロモーションをできるように頑張っていきたいと思っています。皆様引き続きお応援よろしくお願いいたします。」

    生形秀之 | ライダーコーチ 「今回もいろいろな面でレベルアップしていることも見えました。特にこの鈴鹿戦は、フルウエットでのレースなど多くの選手たちにとって初めての体験だったと思います。この経験がまた彼らを成長させてくれたのではないかと思います。残念ながら、メンタルが強い子、弱い子が見えてしまったという部分もありますが…。マシンを速く走らせることだけでなく、そういった部分も大事であることに気づいてくれればと思います。彼らがトップチームから必要とされるライダーになれるように、我々もさらにしっかりとサポートをしていきたいと思います。」

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