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  • ズズキ・アジアン・チャレンジ、デディ・クルニアワンが今季初優勝!

    Dedi
    2015シーズンにFIMアジアロードレース選手権 (ARRC) に組み入れられて開催となった「スズキ・アジアン・チャレンジ」も、最終戦を迎えることとなりました。この加賀山就臣がプロデュース・監修するスズキのライダー育成プログラムの最終戦は、12月4日~6日、タイ・ブリラムにあるチャン・インターナショナル・サーキットでの2レースとなります。

    シーズン最終戦ということもあって、各ライダーは「スズキ・アジアン・チャレンジ」に使用されるMotoGPマシンと同じカラーリングが施されたスズキのアンダーボーンフレーム150㏄のSUZUKI FU150も乗りこなしてきており、同じブリラムでの第4戦よりも速いラップタイムをマークするなど進化が見て取れます。

    5日(土)の朝に行われた予選走行では、2番手との差が一秒近くもある2分16秒657という驚異的なタイムで、地元タイ出身の#98 Patis CHOOPRATHET(パティ・チョープラテット/タイ)選手がポールポジションを獲得しました。続いて2分17秒567で#55 Dedi KURNIAWAN(デディ・クルニアワン/インドネシア)選手、そして現在ポイントランキング1位#43 Andreas GUNAWAN(アンドレアス・グナワン/インドネシア)選手が2分18秒052でこれに続きました。ポイントランキング2番手の#83村瀬健琉(むらせたける/日本)選手は、#16 Muhammad Jazil Bin JURAIMI(ジャジル・ビン・ジュライミ/シンガポール)選手に続く5番手でした。

    各戦で2レースを行う「スズキ・アジアン・チャレンジ」第5戦は、この5日(土)に予選と決勝レース1が開催され、翌6日(日)には決勝レース2が行われます。

    予選が行われたその日の午後、最終戦決勝のレース1が行われました。レースは序盤から激しいトップ争いとなりました。徐々にトップ集団は7台で形成され、後続を引き離していきます。この7台のうちの誰かが飛びぬけるという展開には持ち込めず、順位を頻繁に入れ替えながらのトップ争いは、まさに見ているほうも手に汗握る展開となりました。勝負は最終ラップまでもつれ込みました。その最終ラップの最終コーナーでオーバーランした車両でトップ集団が大きく乱れます。その中から最もいいラインで最終コーナーを抜けてきたデディ選手がトップでチェッカーを受け、このシリーズでの初優勝を果たしました。2位には、ジャジル選手(暫定表彰式では3位でした)が入りました。ジャジル選手にとって初表彰台であり、シンガポール勢としても初の表彰台獲得となりました。

    暫定表彰式では、2位で表彰台に上がったパティ選手ですが、最終ラップ最終コーナーの走行について問題ありということで、村瀬、ジャガン選手とともに順位2つ降格というペナルティを受け、4位に。3位には#88 Nazirul Izzat Bin MUHAMMAD BAHARUDDIN (ナジルール・ビン・ムハマッド・バハルディン/マレーシア)選手が入りました。また、タイトル争いを展開しているチャンピオン候補のアンドレアス選手は5位で11ポイントを獲得。村瀬選手は6位となり10ポイント獲得。ポイントランキングオーダーは変わらないものの、ポイント差は縮まり、日曜日の決勝レース2はさらに面白くなったといえます。

    Dedi KURNIAWAN(デディ・クルニアワン) | #55
    「今回は調子が良くて、勝つ自信はありました。前にくっついていってずっとチャンスを伺っていました。見事に最終コーナーで前に出ることができました。最終コーナーの進入でイン側に自分が入れる隙間が見えたんです。シリーズも最終戦になってしまいましたが、明日も同じように勝ちたいと思います。」

    加賀山就臣 | ゼネラルマネージャー
    「終盤までランキング上位争いの3人が引っ張っていくレース展開で、非常に面白いレースでした。ラストラップまで上位7台がが集団になって、レベルが拮抗しているのがよくわかりました。最終ラップの最終コーナーではみんなの勝ちたいという思いが強く、ラインを外したライダーも飛び出してしまうライダーもいてひと波乱ありましたが、終わってみれば。デディの初優勝、ジャジルの初表彰台とまた新しい顔ぶれの表彰台を見ることができました。ライダーたちのレベルが上がっていることがわかる面白いレースを、どうもありがとう。」

    生形秀之 | ライダーコーチ
    「全体的にはいいレースだったと思います。ライダーの彼らがいいレベルに仕上がっており、前回のブリラム戦よりもさらにいい走りをしていて、よかったですね。最後の勝負を決める展開は、非常に難しいシチュエーションだったと思います。仕方ない部分もあるけれど、もう少しクリーンにやってほしかったというのが本当のところです。明日はもっとクリーンでいいレースを展開してくれるよう期待しております。」

    Rd6 2015