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  • スズキ・アジアン・チャレンジ第3戦、予選はプンチャナ選手(タイ)がポールを獲得。加賀山就臣は600初レースを8位でチェッカー

    加賀山就臣がプロデュース・監修するスズキのライダー育成プログラム「スズキ・アジアン・チャレンジ(SAC)」の3年目のシーズンもFIMアジアロードレース選手権 (ARRC)とともに開催となるが、その第3戦が鈴鹿サーキットで開催となった。このSACは1イベント2レースが行なわれることとなるが、今回の鈴鹿戦では日曜日となる6月4日に2レースを行なう。この6月3日(土)は、その2レースのグリッドを決める予選日となる。

    世界に通用するライダーを輩出するべく組まれたこの若手育成プログラムは、2015年シーズンから、今シーズンで3年目となる。今シーズンはマシンを国内未発売モデルのGSX-R150へ変更。この日本戦が国内初お披露目のレースとなる。

    この日も好天に恵まれた鈴鹿戦の走行2日目、まず午前中に練習走行セッションの2回目がスタート。30分間の走行では、前日の練習走行1回目と同じく、#78 Punchana Kulrojchalalai(プンチャナ・クルロジチャラライ/タイ)選手がトップタイムとなった。プンチャナ選手のタイムは2分53秒569と前日よりも3秒もの短縮を果たした。また上位8台が、練習走行一回目のトップタイムを上回った。

    前日と同じく、ホームストレートとバックストレートで追い風となる北西の強い風は、夕方には弱まっており、気温も大きく下がり始めた午後5時。30分間の予選セッションがスタートした。練習走行セッションでは集団となって走行をしていた各選手が、これまでとは異なり、バラバラで走行を開始。

    プンチャナ選手は、これまでの2戦も練習走行スタートから好タイムを記録してきた。しかし、予選セッションとなると、その好調さをキープできず、スタートポジションは少し後ろに下がっていたが、今回は違った。

    このセッションでも好タイムを記録し、セッション終盤で2分53秒464のタイムをたたき出して、自身SACでの初ポールポジションを獲得した。SACの昨年のポールタイムは上回ることはなかったが、ほかの選手がタイムを伸ばせないでいる中で、1回目の練習走行セッションに続いて、2セッション連続で唯一の53秒台を出し、好調さを見せつけた。2番手には、2分54秒746で#76 Chepy Armansyah Suryadi(チェピ アルマンシャ・スルヤディ/インドネシア)選手、そして3番手には2分55秒236で#32 Arunagiri Prahbu(プラブ・アルナギリ/インド)選手が入った。今回ゲストライダーとして参加した村瀬健琉選手は2分56秒794で7番手であった。

    今回、この鈴鹿戦で、SACのプロデュース・監修を行なっている加賀山就臣がスズキGSX-R600でARRCのSS600クラスへスポット参戦。この日は予選及び決勝レース1が行われ、10番手スタートから8位でレースを終えている。

    Punchana Kulrojchalalai(プンチャナ・クルロジチャラライ)| #78

    「鈴鹿はこれまで走ったことがありましたし、このコースをホームコースとしている日本人選手の走行をチェックし同じように走りながらコースに慣れるようにしてきました。それでもシケインは難しく、ブレーキングポイントを探すのには手間取りました。最初の練習走行ではギヤ比が合わなかったので、今回スプロケットを2丁落としリアサスペンションも調整して臨みました。スリップをうまく使いながら良いタイムを出すことができました。

    明日は2回レースがあります。ポールスタートですが、後続を引き離すのは難しいと思っています。集団の中でチャンスをうかがっていく作戦で臨みたいと思います」

    八代俊二 | ライダーコーチ

    「とりあえず予選では大きな事故もなく無事に終わってよかったと思います。今回は、新しくSACで導入されたスズキGSX-R150での鈴鹿初レースということで、少し期待していました。しかしその期待ほどにはタイムが伸びず、ちょっと残念でした。フルカウルで車重も重くなりタイヤも太くなったので、空力が良くなったとは言え、鈴鹿のような、タイトなコーナーが少なく、高低差も大きなサーキットでは少し不利な状況になったのかな、とも思います。明日のレースでは、全車とも奮起して頑張ってもらいたいです」