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2017.12.2
スズキ・アジアン・チャレンジ2017シーズン最終戦がスタート
2017.12.1
2017シーズンのFIMアジアロードレース選手権 (ARRC)は、4月1-2日の開幕から8か月を経て、ついに最終戦をタイ・ブリナムにあるチャン・インターナショナル・サーキットで開催する。スズキのアジア若手ライダー育成プログラムである「スズキ・アジアン・チャレンジ(SAC)」は、ARRCの第5戦インドをスキップしているため、8月のインドネシア戦以来の3か月半ぶりの開催となる。
2015年シーズンにスタートし、今シーズンで3年目となるSACは、加賀山就臣がプロデュース・監修するスズキのライダー育成プログラム。ライダー全員が、同じ150㏄ロードモデルであるSUZUKI GSX-R150を使用し、イコールコンディションでレースを行なう中で、それぞれのライダーがその技量を鍛え、さらなる成長を促すプログラムとなっている。ヘルメットと身体ひとつで参加できるというのもこのシリーズの特徴の一つである。各国、各地域の選考会などを経て選ばれた選手が1シーズンを通して、お互い切磋琢磨してライディング技術はもちろん、世界に通じるライダーとしての品格も身に着けるプログラムとなっている。
4月の第2戦に引き続き、ゲストライダーとしてPatis CHOOPRATHET(パティス・チョープラテット/タイ)が参加する。パティスは、2015年にこのSACに参加し、2016年には加賀山就臣がゼネラルマネージャー兼チーム監督を務めるTeam KAGAYAMA SUZUKI AsiaからARRCのSS600クラスに参戦を果たしていた選手である。
SACは1イベントに2レースが開催されている。この最終戦でも、1日(金)に午前と午後1回ずつの30分の練習走行セッションが行なわれた。翌2日(土)は午前中に予選セッション、そして午後には、レース1が行なわれる。また、3日(日)は10分間のウォームアップセッションに続いてレース2というスケジュールとなる。レースはともに、全長4.554km、12個のコーナーを持つチャン・インターナショナル・サーキットのコースを7周で争うこととなる
最終戦ということで、ライダーのポイントランキングも気になるところである。現在ポイントランキングトップは、#78 Punchana Kulrojchalalai(プンチャナ・クルロジチャラライ/タイ)の139ポイントである。これを追いかけるのが、#16 April King H. Mascardo(エイプリル キング・マスカルド/フィリピン)の106ポイント、#17 Fujita Tetsuya(藤田哲弥/日本)の103ポイント、#11 Ahmad Saugi Muchtar(アーマド サウギ・ムクタル/インドネシア)の102ポイントである。2位以降を引き離しているプンチャナは、レース1で優勝もしくは2位でタイトル確定となる。最低2レースともに7位以内に入っていればタイトル獲得となる。
第2戦の予選トップタイムは、パティスの2分14秒818であるが、今回の第5戦の練習走行一回目からそのタイムは塗り替えられることとなった。練習走行一回目のトップは#78プンチャナの2分14秒269であった。4月と比較すると比較的過ごしやすい気候となってはいるものの、2番手にはゲストライダーであるパティスが入ったが、そのタイムは2分16秒553と、プンチャナとの差が2秒以上もあるという驚異の速さを見せた。
午後に行なわれた二回目の練習走行でも、プンチャナの独走が続き、トップタイムはさらに削られ2分14秒035まで記録が伸びることとなった。2番手には同じくタイのパティスが2分14秒334で続き、3番手には2分15秒950の#76 Chepy Armansyah Suryadi(チェピ アルマンシャ・スルヤディ/インドネシア)が入った。
チャンピオン争いに絡んでいる#17藤田哲弥は5番手(2分16秒610)。#16 エイプリルは11番手(2分17秒480)。#11 サウギは転倒もあって計測3周のみで13番手となる2分18秒753のタイムでこの日の走行を終えた。
八代俊二 | ライダーコーチ
「今日は走り出しという日でしたが、練習走行1回目から、第2戦の予選最速タイムを超える選手が出てきました。彼だけでなく、皆のペースが上がってきていていい傾向だと思いました。ただ、残念なのが、この2回の練習走行では5名が転倒を喫することとなったことですね。ケガ人がいなかったことは幸いでした。明日も接触などに注意して、予選、そしてレースに臨んでもらいたいと思います」