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  • 2018-2019 FIM 世界耐久選手権最終戦 ”コカ・コーラ” 鈴鹿 8 時間耐久ロードレース 第42回大会 参戦レポート

    ■大会名 2018-2019 FIM 世界耐久選手権最終戦 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第42回大会
    ■開催日 2019年7月25日(木)~ 7月28日(日)
    ■開催場所 三重県 鈴鹿サーキット(1周=5.821km)
    ■参戦クラス  EWCクラス
    ■チーム名  TK SUZUKI BLUE MAX
    ■参戦ゼッケン 71
    ■参戦マシン  SUZUKI GSX-R1000 L8
    ■装着タイヤ  DUNLOP
    ■ライダー  津田拓也/アズラン・シャー・カマルザマン/グレゴリー・ルブラン
    ■結果
    [予選] 15位(グレゴリー:2分09秒000/アズラン:2分10秒055/津田:2分09秒605)
    [決勝] 21位/206周


    TK SUZUKI BLUEMAXにとって7回目の挑戦となる鈴鹿8時間耐久ロードレースが7月28日に決勝を迎えました。今回、当初は津田拓也と浦本修充のペアで戦う予定でありましたが、急遽、第2ライダーにアズラン・シャー・カマルザマン、第3ライダーにグレゴリー・ルブランという3人体制に変更しての参戦となりました。

    通常、鈴鹿8耐は、木曜日の特別スポーツ走行からレースウィークが始まるのですが、今回はレギュレーションの変更があり、水曜日、木曜日の公式合同テストからその走行がスタートしました。津田と浦本が参加した7月上旬に行われた事前の合同テストは、気温が低く、天気も良くなかったため、決勝を想定した暑い時期のデータが取れていないという状況ではありましたが、そのデータ取りよりも、新たにチームに合流した2名のライダーのマシン慣れを優先。最初に津田が、持ち込んだセットアップ違いの2台の中から1本に絞り込むと、アズランとグレゴリーを走らせながら、燃費データを取り、タイヤの選択をしていくこととなりました。

    そして迎えた金曜日。この日は午前のフリープラクティスに続いて、ライダーブルー、ライダーイエロー、ライダーレッドに分かれて各20分×2本の公式予選が行われます。事前の天気予報では、夕方になるにつれ天気は悪くなる予報が出ており、他チームが一回目の予選セッションから新品タイヤを使用していく中、津田は、午後5時前後に走行となる2回目の予選セッションなら気温も下がって路面温度も下がってタイムを出しやすいと踏み、2回目の走行に新品タイヤを投入。しかし、津田のこの予選2回目のアタックの際に、この予選セッションから投入した部品に不備があってマシントラブルが発生し、アタックを中断せざるを得なくなり、残念ながら昨年に引き続いてTOP10トライアル進出を逃す結果となってしまいました。

    台風6号が三重県を通過した土曜日は、終日悪天候で走行をすることなく、日曜の決勝日を迎えました。決勝前最後の走行となる45分間のウォームアップ走行では、3名のライダーがそれぞれ最終の確認をするために走行をしたものの、津田が乗車した際に再び予選セッションと同じトラブルが発生。津田は、転倒は免れたものの、右手首をひねってしまいました。チームは、津田の様子を見ながら走行をさせることとし、アズランがスタートを担当し、ナイトセッションをグレッグが走ることをベースにランオーダーを急遽変更。またマシンもメインカーからTカーへ変更し、決勝を迎えることとなりました。

    そして迎えた午前11時30分。ル・マン式スタートでレースはスタートとなりました。アズランはマシンに駆け寄り無事にスタートをしますが、慣れていないせいか、大きく出遅れ、さらに序盤はなかなかペースがつかめないのか30番手まで順位を下げました。しかし、その後はきっちり順位を取り戻していき、順位を少しずつですが上げていくことに成功します。

    決勝レースでは、事前に出たトラブルは発生することなく問題なく走行ができました。3名のライダーはもちろん、今回はチームスタッフにもレースウィークに入ってからの初顔合わせとなったわけですが、ライダーの連携も、ピット作業でもトラブルなくレースを終えることができました。ただ、燃費が厳しく、当初は7回ピットという作戦を目指していましたが、結果的に8回ピットとなってしまっいました。レースは8時間まであと2分となった午後7時28分、赤旗が出され、そのままレース終了となりました。TK SUZUKI BLUE MAXの71号車は、それでも206周を走って22位という結果となりました。

    津田 拓也 コメント

    「レースというのはいろいろありますね。ウォームアップ走行でトラブルが出て、Tカーで本番を走らなければならなくなったし、自分も怪我をしてしまいまして、ライダーの順番を入れ替えてもらわなければならなくなったんで…。スタートでうまく流れを持っていきたかったんですが、できない状況になってしまいました。今回はいい流れをつかむことができませんでした。悔しいですね。」

     

    アズラン・シャー・カマルザマン コメント

    「加賀山選手は私の小さいころからの憧れの選手でもあったし、このチームに合流できると聞いてすごくうれしかった。色々と覚えることも多かったけれど時間が進むにつれてそれらも徐々にわかってきたし、チームはすごくよかった。初めてのスズキで、簡単ではなかったけれど、まだもう少し速く走らせることができたと思う。チャンスがあればまたこのチームで一緒に走りたいです。」

     

    グレゴリー・ルブラン コメント

    「チーム・カガヤマはとてもクレイジーで素晴らしいチームだし憧れているチームだったから、このチームで走れたことを誇りに思っています。バイクもよかったしね。ただ時間がちょっと十分じゃなかったところもあったのが心残りです。もう一度チャンスがあれば、もう少し時間をかけてこのチームでもっともっと強くなってまた走りたい、と心から思っています。」

     

    斉藤 雅彦監督コメント
    「今回はとにかく時間がなかった、その一言に尽きると思います。ウィークで初顔合わせとなるライダー、同じく今回初めてのスタッフもいて、無茶苦茶大変でした。事前の準備からうまくできていなかった部分も含め、鈴鹿8耐は突然集まって勝てるほど簡単なレースではないので、そのなかでは、しっかり完走もできたわけで、初めての割には、みんなよくやってくれました。
    3人のライダー、グレゴリーはル・マン、ボルドール、ともに4回勝っている耐久のスペシャリストらしく、いろんなことを知っているし、SERTでの経験もオペレーションもものすごくよく知っているので、説明もしなくてもきっちり走ってくれるライダーでした。正直彼がいてくれて助かりました。アズランは、初めてスズキに乗るというのに、セクター1は3人の中で一番速かった。速さがあるだけに、一方でセクター3を攻めあぐねているという感じもあったので、もうちょっと時間が欲しかった。津田は、トラブルが全部彼のタイミングで出てしまうという、今週は運が悪かったですね。チームを支えてくれているスポンサー、手伝ってくれたスタッフ、応援してくれたファンの皆さんに感謝します。ありがとうございました。」